13 地方のグローバル先端企業

宮崎駅アミュプラザのビルに、ドキュメント・ソリューションを支える世界的な企業の開発拠点がある。株式会社スカイコムのR&Dセンターだ。同社は、PDF関連のソフトウェアを主力プロダクトとしており、日本で著名であるとともに、欧州では100万ライセンスを販売している。

同社、センター長の柴田氏によると、「PDFファイルは変更できないフォーマットという認識を持たれていることがありますが、実は様々な情報を格納できる「情報のデジタルコンテナ」です。そのPDFが本来持っている多彩な機能に独自の「電子サイン」技術を組み合わせ、これまで紙で行われていた業務をそのままデジタル化し、業務を一気に効率化します。例えば、銀行窓口での口座開設や、自動車購入時の契約など多くの身近なシーンで利用されており、タブレットで文書に手書きするといった場面では、スカイコムの製品が利用されているかもしれません。これら製品では、既存文書の紙フォーマットを変えることなくそのまま利用でき、また、PDFに設定されたフォームフィールドという入力機能や「電子サイン」技術を活用することで高度なペーパーレス化を実現できます」ということである。

この企業の知的財産は何であろうか?私は、ドキュメント・ソリューションのアイデアを全社的に創出する力、企業風土ではないかと考えている。特許の打ち合わせには、流暢な日本語を話す、外国籍のエンジニアも現れる。(宮崎市や宮崎大学などが取り組んでいるバングラデシュ人採用プログラムで採用したエンジニアとのこと。)日本人では当たり前に扱っている漢字フォントについて、外国人は通常、漢字のフォントデータをダウンロードしていない。それでも漢字を有する書類を閲覧可能にさせるアイデアは、先日、特許を取得した。外国の視点ではそういう発想があるのだなと感じることも多い。皆さんの宮崎駅で、今この瞬間もグローバル視点でのアイデアが創出されている。今後の同社の世界的な成長に期待したい。

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